• 学名: Juniperus communis
  • 科名: ヒノキ科
  • 抽出部位: 液果
  • 抽出方法: 水蒸気蒸留法
  • ノート: ミドルノート

ジュニパーはヒノキ科の常緑樹です。秋になると球果をつけます。実は熟すまで2,3年かかり、熟した実のみが収穫されます。精油は実のみを蒸留するジュニパーベリーと、実と葉、小枝を一緒に蒸留するジュニパーブランチがあります。

古代エジプトでは儀式や病気のときに備えて、聖なる煙を意味するキフィと名付けられた香料を作りました。キフィには色んな処方がありますが、どれもジュニパーが含まれています。
フランスの病院では病棟を殺菌するためジュニパーとローズマリーの小枝を焚いていました。
オランダではアルコールにジュニパーの実を漬け蒸留した薬用酒が作られましたが、今ではジンと呼ばれ有名になっています。

ジュニパーは利尿作用に優れた精油です。過剰な水分や結石、尿酸など体内の老廃物をを排出します。浮腫、リウマチ、痛風といった症状に有効です。消化器の不調を改善させ、食欲を正常化します。性泌尿器系には殺菌効果が期待できます。
精神面では感覚を研ぎ澄ませ、チャレンジ精神を与えるといわれています。

ジュニパーは通経作用があるため、妊娠中は使用できません。また、腎臓に重い障害があるときは腎臓を刺激するため避けたほうが良いとされています。これらの注意ですが、実際にはサビン(J.sabina)と混同されていたようでジュニパーに危険性はないといわれることもあります。どちらにしても過剰な量にて皮膚に刺激を与えた例が報告されているため、控えめに使用するのが無難です。

ジュニパーとブレンド相性の良い精油
オレンジ グレープフルーツ サイプレス サンダルウッド ゼラニウム ベルガモット フランキンセンス メリッサ ライム レモングラス ローズマリー