• 学名: Anthemis nobilis(ローマン),Matricaria chamomilla(ジャーマン)
  • 科名: キク科
  • 抽出部位: 花
  • 抽出方法: 水蒸気蒸留法
  • ノート: ミドルノート

カモミールはイギリス原産の植物で、現在はやヨーロッパ以外でも育っています。30cmほどの草丈で、黄色い花芯に白い花びらを羽根上に咲かせます。カモミール由来はギリシャ語の「地面のリンゴ」からきています。甘いリンゴのような香りと表される事が多いようです。カモミールは古くから民間の万能薬の植物とされてきました。

カモミールにはローマン(Anthemis nobilis)とジャーマン(Matricaria chamomilla)があります。共に精油が抽出されますが、一般的に使われているのはローマンカモミールです。ローマンカモミールは甘い香りがしますが、ジャーマンカモミールは苦味が強い香りがします。抗炎症作用にはカマズレンを多く含むジャーマンカモミールのほうが優れています。ジャーマンカモミールの精油は青色をしていますが、それはカマズレンを多く含んでいるためです。カマズレンは植物中には含まれておらず、水蒸気蒸留の過程で生まれる精油特有の成分です。

カモミールティーには鎮静作用があり、気持ちを落ち着かせることや、胃の不調を和らげることでよく知られています。カモミールティーには精油にはないフラボンなどの成分を含んでいます。

カモミールティー同様、カモミールの精油も鎮静作用に優れ、不安や怒りなど高ぶった感情を鎮めます。不眠にも役立つ精油です。
鎮痛作用があり、頭痛、筋肉の痛み、耳痛を和らげます。また、月経前緊張症、月経痛、更年期障害など、過敏な症状も楽にさせてくれます。

肌に対してはにきびや火傷に効果があります。カモミールが人気があるのはアレルギー症状に役立ち、かゆみを抑える働きがあるためです。カモミールは穏和で安全な精油ですが、通経作用があるため、妊娠初期は避けるようにしてください。

カモミールとブレンド相性の良い精油
イランイラン ジャスミン ゼラニウム ネロリ ベルガモット マージョラム ラベンダー レモン ローズ